近年、さまざまなマーケティング手法、ツール、考え方などが多様化しておりマーケティングとは何か？と聞かれてもプロモーションやデータ分析・調査業務など曖昧な答えが多く返ってきます。そこで今回はマーケティングの本質を理解し明日からマーケティングの本質を理解した上で業務に臨めるようなるべく簡単に噛み砕いてマーケティングについてご紹介します。
マーケティングの理想は、販売をせずに売れる仕組みをつくること!?
マーケティングといわれる領域はとても幅広くその定義は日本マーケティング協会やアメリカのマーケティング協会などで様々な定義付けがされていますが、マーケティングの業務領域が幅広くなっているためどの定義もわかりづらいのが現状です。
その中でも特に芯を突いて分かりやすく一言で説明しているのが「マーケティングの祖父」や「マネジメントの父」と世界中で注目を集めているピーター・ドラッガー氏の言葉です。
ドラッガー氏によると「マーケティングの究極の目標は、売込みを不要にすることだ。」ということです。もう少しわかりやすく噛み砕いて説明すると、顧客が欲しい商品・サービスの売込みをせずに自然と購入できる仕組みづくりをつくるということです。
市場の「声」を理解し、マーケティング施策に反映
「マーケティングの究極の目標は、売込みを不要にすることだ。」ということを説明しましたが、そのためには、まず「市場」つまりお客様が何を求めてどういう行動をしているのか？を理解する必要があります。そのためには、マーケットの全体的な市場調査から顧客のアンケート調査・ヒアリングし顧客の理解を徹底的に深めると良いでしょう。そのうえで、自社の製品・サービスの「強み」や「弱み」を書き出していくのです。お客様と接している営業やカスタマーサービスの社員に聞いてみるのも重要な調査項目の１つとなるでしょう。
コンタクトポイントを設定し、製品・サービスの特徴をしっかりと伝える
「マーケティング」の方法論は、インターネットやITの発達によって大きく変化しています。 最近では、たとえば「オムニチャネル」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。ECサイトで買い物をするお客様と、リアルの店舗を訪れるお客様は別々にとらえていましたが、スマートフォンの普及によって「書店で面白そうと思った本を、Amazonで買う」や「価格.comで調べたお店で実物を見て買い物する」など、インターネットとリアルをまたいだ購買行動が見られるようになってきました。このような消費者の動きにともなって、店舗とEC、PCとスマートフォンなど、複数の環境をまたいで行動するお客様をスムーズに購入へと導く手法が盛んに研究されています。
その他にも、「マーケティング・オートメーション」や「ビッグデータ」、「コンテンツ・マーケティング」など、Webマーケティングの分野を中心に、技術革新によって新しい考え方が次々に登場しているので、気になる方はチェックしてみてください。ただし、いくら時代の流れが進んでも、マーケティングの根底にある考え方は変わりません。お客様が自ら欲しいと言ってもらえるように、売れる仕組みはどうやってつくれるか？そのために必要な活動は、どのようなものがあるか？個々の施策の元になる戦略をどうやってつくっていけばよいか？
この記事は奥深いマーケティングという体系のほんの入り口にすぎません。これをきっかけに、いろいろな分野に興味をもってマーケティングについて学び、売上を上げる方法を自ら実践していただければ幸いです。